今回は、TOEIC® Listening & Reading Test スコアが500点台(厳密には500点台後半です)から700点を超えるまで、3ヶ月で私が実践した事をご紹介します。
「700点取れない…」私も何度も挫折しました。
私は、長い間500点台から一向にスコアが伸びませんでした。
これまで数年に渡り何度も受験してきましたが、一度奇跡的に630点を取っただけで、その後は500点台後半。
なので、「私は英語ができるようになることはない」と思っていました。
それから2年くらいは受験すらしていなかったのですが、あるとき新たな勉強方法を思いつき、実践。3ヶ月後に見事690点を取りました。
この時点でほぼ700点ですが、その後の受験では700点を切ったことはありません。
ちなみに、今の最高スコアは810点です。
そして実は、700点から800点を目指すより、500点から700点を目指す方が大変です。
ここが正念場だと思って頑張ってほしいです。
TOEIC500点から700点へ、具体的な勉強法は?
効果的だったと思うものから順にご紹介します。
Part5を音読(一文を数十回繰り返す)
昔は、会話のテストじゃないのに音読なんて意味はないと思っていましたが、これが一番効果的でした。
音読すると、読めていなかった(読み方がわからない、無視していたなど)箇所に気付きます。
このような箇所は、黙読の際も必ず読み飛ばしています。
読み飛ばしたら、正確な文章の理解はできません。私はこのことに気付いた後、まずは短文の音読がとりかかりやすいし、短文が理解できないと長文もわからないだろうと思って、とにかくPart5の音読を繰り返しました。
ポイント
①音読回数は多ければ多いほどいい
②意味を理解しながら読もうとしない、そして覚えようともしない
①音読回数は多ければ多いほどいい
読めば読むほど、脳が必要なものと判断するようです。
たとえば、別の作業をしていても、ふとさっき音読していた英文が頭の中を流れるようになれば、しめたものです。
とは言え目安回数があった方が取り組みやすいと思います。
私は、一文あたり50回を目安に音読しました。
②意味を理解しながら読もうとしない、そして覚えようともしない
意味を理解しながら読もうとすると音読のスピードが下がりますし、スムーズに進まないと、イライラが募ります。
覚えられない事に関しても同様です。このため逆に勉強に足が遠のいてしまいます。
大丈夫です。色々な文章を50回ずつくらい繰り返し読んでいると、だんだん意味も分かってきますし、勝手に覚えます。
だから反復しているときは何も考えずに声に出していれば大丈夫です。
文法の勉強
文法はできていると思い込んでいましたが、後述するアプリのAI診断で、現在の弱点は文法が理解できていないことだと指摘があったので、やり直すことにしました。
またその診断には、600点前後のスコアの方には文法が弱点になっていることが多いというような事が書かれていた記憶があります。
私はまず、後述の「オススメの教材」でご紹介するアプリの文法の講義を、一通り見ました。
そして、問題を解いたときには必ず文法の解説を読むようにしました。
正解した問題でも読むようにしました。
模擬試験
多くのサイトで「模擬試験は大事」と書かれていたので試しにやってみましたが、本当に大切でした。
理由は大きく分けて、①長時間・大量問題を体験するため、②リーディングの時間配分を練習するため、③得意不得意のPartを可視化するため、という3点にあると思います。
それぞれ詳しく解説します。
①長時間・大量問題を体験する
2時間て結構長いです。なおかつ200問という量なので、慣れないうちは最後まで集中力が持ちません。2時間の長さと200問の量感を体に覚えさせるのが、ムダな失敗をしないコツです。はじめは大変ですが、慣れてくるので続けてみてください。嘘のように本番が楽になります。
②リーディングの時間配分を練習する
前述した通り、TOEICは問題数が多いので、時間は秒単位での勝負です。慣れていないと、前半で考え込んでしまい最後まで解けなかった、という事態を招きかねません。仮に①の2時間練習の時間が取れない場合は、リーディングだけでも体験しておくと本番が楽です。
ちなみに私がこの頃に実践していた時間配分は、
Part5 12分 Part6 10分 Part7 残り時間全部(53分前後)です。
③得意不得意のPartを可視化する
各パートごとの勉強はもちろん大事ですが、模擬試験をやれば全体のレベルを俯瞰できます。他パートと比較することで、どこを優先的に強化すればいいか分かります。
Part7の和文だけを読む
主観ですが、TOEICのシチュエーションは、あまり日本では起こらないようなものになっているような気がします。つまり、和文だったとしても意味が分からないということです。
英単語自体が聞き取れるようになっても、場面が想像できなければ、文章の理解は難しいです。
私は試しに、持っている問題集全てのPart7の和文だけを一通り読みました。
すると、普段の私の生活からは想像できなかった場面がたくさんあることに気付きました。
そして読み終わる頃には、TOEICの場面設定の特徴も何となくつかめるようになりました。
他のPartにも大いに役立ちました。
ちなみにこれは、模擬試験の結果を分析して気づきました。Part7は満点の問題と全問不正解の問題にはっきりと分かれていたからです。このような点でも、模擬試験を解いてみる事は大切だと言えると思います。
TOEIC500点から700点へ、勉強時間は?
ちゃんとした記録はしていませんが、仕事のある日は1日1時間できれば良い方だったと思います。(通勤時間を含む)
お休みの日は午前午後と分けたりしながら、多い日で6時間くらいやっていたと思います。平均して、1日2時間くらいだったと思います。
TOEIC500点から700点へ、単語数は?
実は、500点台から700点突破を目指す間には、単語数はそんなに増やしていません。
それまでに(500点台後半を突破するまでに)盤石にしておく感じです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
TOEIC500点から700点へ、リスニングとリーディングに分けた勉強方法は?
「今、LとR、どちらのセクションを勉強しているのか」という意識はしていませんでした。前述の勉強方法では音読と文法をやっていますので、結果的に両方勉強できていたんだと思います。
500点台の頃から比べても、大体同じ点数ずつアップしています。
TOEIC500点台から抜け出せない…それまではどんな勉強をしていたか
語彙力を上げるだけ(文法を強化しない)
スコアが300点台から500点台を超えたとき、一番効果的だったのが語彙を増やした事でした。
また、自分には語彙力がないと思い込んでいたので、この先ももっと単語を覚えなければならないと思っていました。
ところが、後述するアプリのAI診断によると、私の語彙力は「同等のスコア取得者の平均以上」との事。
それより文法の理解が弱いと指摘があったため、そちらに力を入れることにしました。
いざ文法の勉強をし直してみると、大まかな文法の理解はできていたものの、細かい文法は驚くほどに忘れていました。
復習をしない
私は、問題は初見で解けないとだめだから、勉強も初見でやるのが大事だと、本気で勘違いしていました。
また子どもの頃に、答えだけは覚えたが、中身は全然理解していないという経験を何度もしていたので、問題は覚えてししまってはいけないとも考えていました。
だからあまり復習しなかったんですね。
ですが本当は、答えを覚えてしまっていても、その答えを選んだ根拠、文法的な説明も一緒に覚えれば何の問題もないし、むしろそれらを蓄積していくのが勉強だと気づきました。
蓄積しないと応用ができないので、本当に初見の問題は解けるはずがないと分かりました。無論、蓄積されるためには復習・反復が大切です。
TOEIC500点から700点へ、独学で大丈夫?
はい。独学で大丈夫です。
私はこの後にご紹介する教材を使って独学でした。
TOEIC500点から700点へ、オススメの教材
色々なものを試しましたが、結局2つに絞られました。
オススメの教材1 SANTA TOEIC(サンタ トーイック)
「後述するアプリ」というのがこれです。※
オススメする理由は、AIの的確な診断により、最短でのスコアアップが期待できる事と、講義動画の説明がわかりやすい事からです。
まず、AIの的確な診断についてですが、前述したとおり、自覚している弱点と本当の弱点が異なっている場合があります。
それまでは、単語が弱点だと思っていました…
弱点を勘違いしたままでは、勉強も非効率になってしまいますよね。
また、文法の解説や各Partごとの解き方を解説している動画講義が約350本あります。
この講義での説明が、私にはとてもわかりやすかったです。
難しい文法は、何度も同じ講義を見て強化しています。
ちなみにSANTA TOEICでは、AIによる推定点数(今の予想スコア)も算出してくれます。現状の把握が、モチベーションキープにつながります。
※追記
SANTA TOEICは2021年12月24日より運営会社が変わり、新しくSanta(グローバル版)というアプリに生まれ変わりました。
旧アプリより機能が増え、動きもサクサクになりました。
是非おためしください!
オススメの教材2 公式問題集
せっかっく模擬試験をやるなら、やはり公式問題集が良いと思います。
解答に載っている解説文は非常に分かりやすいですし、その内容も正解するための技術ではなく、きちんと文法に基づいた理由で説明されているので、実力をつけるためには適していると思います。
私は問題集6をやりましたが、今は8まで発売されています。(2022年5月現在)
試験問題は、時代に応じて内容が変化しています。
ですので、公式問題集もできるだけ新しい物が良いと思います。
700点超えて良かったこと
求人案件が増えた
私は日頃派遣社員として働いているのですが、次の職場は何かしら英語に携わる仕事がしたいと思っていました。
はじめは、経歴に過去の最高点(630点)を記載していましたが、ほぼ書類選考で落ちていました。
ちょうど求職期間中に700点、715点と取得することができたので、すぐに経歴を更新しました。するとその頃から、各派遣会社の営業の方からお電話を頂くようになりました。
これは単に、応募件数が増えてきてヒットするようになったということもあると思います。
ですが、ある派遣会社の営業の方が「700点を超えればぐっと求人が増える」とおっしゃっていたので、やはりTOEICのスコアが全く関係していないとは思えません。
ちなみに今は外資系の会社でOA事務の仕事をしています。
直接的な英文事務ではありませんが、本社がイギリスなので、日頃から英文はよく読みます。
ますます英語が身近になり、これからも英語力が上がるだろうと思っています。
英文記事も読めるようになって楽しい
もちろん分からない単語や文章はあるけれど、調べなくても全体の内容が把握できるようになりました。
また英文を読んでも疲れなくなりました。
これは700点くらいを取るようになれば、誰でもそうなると思います。
世の中には和文より英文の記事の方がたくさんあるので、より有益な情報を得られると思います。
自分に自信が持てた
もともと私は自己肯定感低めでしたし、特に英語に関してはずっと伸びていなかったので、「私には無理だろうな」と思っていました。
でも、ひとつの壁を越えたことによって自信を取り戻し、他にあきらめていたことも「またやってみよう」と思えるようになりました。
【3ヶ月で達成】TOEIC500点から700点へ! まとめ
いかがでしたか?3ヶ月で私がやった勉強法は全てこの記事に書きました。
最後は、700点を達成したときの精神面のメリットについても書きましたが、あきらめかけている人は、本当にもう1回このやり方で挑戦してほしいです。
それから実は、700点から800点を目指すのはこれよりも全然ラクでした。
→【TOEIC800点取れない? 】700点からは意外とラク!な勉強法
ここが正念場ですので頑張ってください!!
最初からできると予想していた事より、あきらめていた事ができるようになったときの方が自信がつきます。
是非もう一度トライしてみてください!